抗精神病薬は薬か毒か?統合失調症治療の歴史から見えたマッチポンプ医療

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統合失調症はどのような障害なのか?

今回は、統合失調症という精神障害の治療に関する、40年のごたごたについて紹介したい。家族や友人が統合失調症と診断された場合、治療方針に関する判断材料になれば幸いである。

まず統合失調症とはどのような障害なのか?

統合失調症とは幻覚や幻聴、妄想、興奮、過活動、異常行動を症状とする精神障害で、古くは破瓜病、緊張病、妄想病などと呼ばれていた。

1800年代後半、クレペリンがそれらの症状群を一まとめにし、早発性痴呆症と名付けたのが統合失調症の源流である。当時、薬物療法はなく、人間は人間らしく扱えば人間らしくなるという理念のもと、道徳療法が行われていた。

1900年代に入り、ブロイラーが、連想の分裂が見られる精神障害という意味でスキゾフレニア(連想の分裂)という概念を提唱する。日本語で精神分裂病と翻訳されたことで、精神病=頭がおかしい、という否定的な印象が定着する。

1950年代、ソラジン(クロルプロマジン)などの神経遮断薬か治療で用いられるようになる。幻覚や妄想、過活動など陽性症状の緩和に効果があるとされ、世界中で使われるようになる。

2002年、連想の分裂という本来の意味を取り戻すため統合失調症と障害名が変更される。患者数は2014年度の調査で77.3万人とされる。

現在の障害認識は以下のようなものとなる。

主に思春期から青年期にかけて発症し、男女比は概ね1:1とされていますが、男性のほうが重症化しやすいことが指摘されています。世界中のさまざまな地域で100人に1人ほどが発症すると考えられており、決してまれな疾患ではありません。統合失調症の原因は、明らかになっていません。治療では、薬物療法や、認知行動療法などの心理社会療法が行われます。出典:メディカルノート

統合失調症は疾患ではなく症候群である。つまり、幻覚や妄想、興奮、過活動など症状が一定基準を満たす場合、統合失調症と診断される。(生物学的、化学的、神経科学的な原因はない)

神経遮断薬はメジャートランキライザー(強い精神安定薬)と呼ばれていたが、現在は抗精神病薬という名称で処方される。統合失調症以外にも、躁状態や認知症の治療でも使われる。

定型抗精神病薬

セレネース(ハロペリドール)大日本住友製薬

インプロメン(ブロムペリドール)共和薬品工業

トロペロン(チミペロン)アルフレッサファーマ

コントミン(クロルプロマジン)田辺三菱製薬

ウインタミン(クロルプロマジン)共和薬品工業

レボトミン(レボメプロマジン)田辺三菱製薬

フルメジン(フルフェナジン)田辺三菱製薬

ドグマチール(スルピリド )アステラス製薬

バルネチール(スルトプリド)共和薬品工業

非定型抗精神病薬

インヴェガ(パリペリドン)ヤンセンファーマ

エビリファイ(アリピプラゾール)大塚製薬

クロザリル(クロザピン)ノバルティスファーマ

シクレスト(アセナピン)明治製菓ファルマ

ジプレキサ(オランザピン)イーライリリー

セロクエル(クエチアピン)アステラス製薬

リスパダール'(リスペリドン)ヤンセンファーマ

ルーラン(ペロスピロン)大日本住友製薬

ロナセン(ブロナンセリン)大日本住友製薬

幻聴や幻覚、妄想、興奮がある場合、第一選択肢として挙がるのが以上の抗精神病薬の投与である。抗精神病薬服用の是非について医師が教えない抗精神病薬の歴史から考えてみたい。

なお、以降は抗精神病薬という名称は使わず、本来の名称である「神経遮断薬」と表記する。

奇跡の薬?神経遮断薬とドパミン仮説

統合失調症の治療が劇的に進展したのは1950年代、クロルプロマジンの発見からだった。

ローヌ・プーラン研究所は、筋弛緩剤のプロメタジンからクロルプロマジンという新薬を開発する。「ラットの意識を保ったまま運動機能と感情反応を遮断することができた」という。

1951年、ラボリはクロルプロマジンを加えた麻酔薬を実際に使用し「患者はもうろう状態になった」と記している。ほかの医師は「投薬が人工冬眠を誘発した」という旨を記している。

1951年、ラボリは麻酔学会でクロルプロマジンの効果を発表し、その効果性について「薬物によるロボトミー手術」と表現している。

1950年代後半、アルヴィド・カールソンはパーキンソン病の原因が脳内のドパミン不足にあるという仮説を発表する。神経生理学者、オレー・ホルニキビッツが仮説を検証し、パーキンソン病で死亡した患者の大脳基底核からドパミンが検出できなかったことを報告している。

ソラジンなど神経遮断薬はチックや緩慢な歩行などパーキンソン病の症状を誘発する。仮にパーキンソン病の原因が大脳基底核のドパミン不足だとすれば、ソラジンなどの神経遮断薬が、ドパミンの伝達を阻害していることになる。

アンフェタミンが脳のドパミン活動を高めるという報告があった。総合的に推測すると精神異常は大脳基底核のドパミン過多が原因であり、神経遮断薬はそれを打ち消す、と考えることができる。1967年、ジャック・ヴァン・ロッサムが統合失調症のドパミン仮説を発表する。

神経遮断薬は本当に効果があったのか

マルコム・パワーズは統合失調症患者の脳髄液中ドパミン濃度を計測し、数値が正常であることを確認、「私たちの研究では、患者の過覚醒が中脳のドパミン系から生じているという神経科学的な証拠は得られなかった」と報告する。

1975年、NIMHのロパート・ポストは神経遮断薬の薬物治療を受けていない統合失調症患者20人の脳髄液中のドパミン濃度を計測し、「対照群と大きな差はない」と報告している。

1982年、アンガス・マッケーは死亡した統合失調症患者の脳を調査、D2受容体の増加が確認できたのは死亡時まで神経遮断薬の服用を継続した患者のみだったことが確認されている。

フランス、スウェーデン、フィンランドの研究者はそれぞれポジトロン断層法で神経遮断薬を服用したことのない患者のD2受容体密度を確認、いずれの研究でも患者と正常な対照群の間に有意な差は見られないことを報告している。

クロルプロマジン(神経遮断薬)の長期的な効果についてカリフォルニア大学、モーリス・ラパポートはこう語る。入院中に投薬を受けなかった患者の方が、入院中にクロルプロマジンを投与された患者と比べて大きな長期的改善を示し、追跡調査時の症状も少なく、再入院の比率が低く地域社会での全般的機能も良好だった。

NIMHのウィリアム・カーペンターとトーマスマクグラシャンは統合失調症治療における神経遮断薬の功罪についてこのように述べている。

いったん薬物療法を始めれば、神経遮断薬を続ける限り再発しにくいことは疑いない。だが、そもそも最初から薬を使わず、治療すればどうなったのか? 一部の統合失調症患者は、神経遮断薬の使用により、自然な経過をたどった場合と比べて、将来的に再発しやすくなる可能性がある、ということを我々はここに指摘する。

病気そのものより問題のある治療法?

1977年、ジョナサン・コールは病気自体より問題がある治療法という論文で、神経遮断薬による長期的リスクについて再検討し、統合失調症患者の少なくとも半数が薬なしでも良好な経過をたどる可能性が高いことを示唆している。

1970年代、マギル大学のガイ・シュイナードとバリー・ジョーンズは神経遮断薬が神経伝達系に混乱を引き起こすプロセスを詳述し、神経遮断薬のせいで統合失調症患者が精神病に罹患しやすくなる理由を生物学的に説明している。

ソラジンなどの神経遮断薬は脳内のドーパミン受容体を70%から90%、阻害する。阻害された分を補償するため、ドーパミン受容体の密度は30%以上高くなる。その結果、ドーパミンに対する受容体の感度が過敏になる、という。

シュイナードとジョーンズはこう述べている。神経遮断薬はジスキネジア症状と精神病症状の双方の原因となるドーパミン過敏をもたらす恐れがある。つまり、こうしたドーパミン過敏に陥った患者が精神病を再発する傾向は単なる病気の通常の経過以外の要因に左右されている。

神経遮断薬はドーパミン伝達にブレーキをかけるが、脳はこれに反応しアクセルを踏み込む。神経遮断薬を突然やめるということは、アクセルを踏み込んだまま、ブレーキを離すのと同じで脳のドーパミン作動経路も暴走してしまう。

これらシュイナードとジョーンズの発見以前、それまで精神医療は、統合失調症患者が神経遮断薬を止めると症状が再発するという事実を神経遮断薬の効果を証明するものと皆していた。

うやむやにかき消された興味深い仮説

神経遮断薬の長期服用によって生じる遅発性ジスキネジアは不可逆、つまり治ることはない。だとすれば、精神障害に過ぎないものが薬のせいで本物の疾患になるということを意味する。

ラットを使った実験によると神経遮断薬の服用によってD2受容体が増加した場合、一ヶ月の服用に対し、正常化に必要な期間は二ヶ月であるという。しかし、一定期間を過ぎると、D2受容体の密度が正常化しないことが分かった。

その後1982年の調査で、外来の統合失調症患者216人のうち、約30%が遅発性精神病(ジスキネジア)の兆候を示したと報告されている。

ガイ・シュイナードによると「遅発性精神病を発症すると、これまで以上に病状が悪化して見える。新たな統合失調症様症状が生じたり、当初の症状が重篤度を増したりする」という。

(過敏性精神病や過感受性精神病などと呼ばれるが、要は医療行為によって起きる医原病だ)

ラース・マーテンソンは、1984年に開催された世界精神衛生連盟の会議でこう述べている。神経遮断薬の使用は罠であり、精神病を誘発する物質を脳内に埋め込むようなものである。

1986年、ソロモン・シュナイダーは著書、Drugs and the Brainで、こう書いている。

「遅発性ジスキネジアの患者はドパミン受容体への過敏性が強いのであれば、それに応じて統合失調症症状も増大するのではないかと考えられる。だが興味深いことに遅発性ジスキネジアを発症し始めた患者に統合失調症の病状悪化の可能性がないか入念に検討したものの、どの研究でもそのような結果は発見されなかった」

ドパミン受容体増加による過敏性の精神病(遅発性精神病・遅発性ジスキネジア)に関するシュイナードとジョーンズの論文は、精神医学界において「興味深い仮説」に位置している。

飲めば飲むほど再発率が高くなる薬?

1950年代から1960年代にかけて、バーモント州立病院に入院していた269人の統合失調症患者のうち、20年後に生存していた168人を調査し、34%が回復(社会生活)していることをコートニー・ハーディンが報告している。彼らに共通するのは、かなり以前に投薬治療を中止していたことだとハーディングは述べている。

1969年、WHOは統合失調症の長期的転帰を追跡調査している。発展途上国(インド、ナイジェリア、コロンビア)は、アメリカほか先進国と比較し「著しく良好な経過と転帰」と「極めて良好な社会的転帰」が確認できたという。

1969年の調査に対し、欧米の精神医学会は診断基準のブレを指摘、1978年、WHOは十カ国を対象に、欧米の診断基準を用いて統合失調症患者を特定し、途上国の患者の約三分の二が3年で良好な転帰、約三分の一に疾患の慢性化が確認されたという。先進国の場合、良好な転帰が37%、慢性化が57%だった。WHOは「先進国にいることが完全な寛解を達成できない強力な予測因子となっていた」と報告している。

途上国で神経遮断薬の定期服用があった患者の割合は16%、先進国は61%だった。もっとも経過が良好だったインドのアグラにおいて神経遮断薬を服用した割合は3%だった。(薬の服用率、慢性化率ともモスクワがトップである)

1997年、WHOは過去二回の調査に参加した患者と面談し、途上国において統合失調症患者だった53%に精神症状が見られないこと、73%が雇用されていることなどを確認している。

1987年、バージニア医科大学のジェームズ・ウェイドは、遅発性ジスキネジアと遅発性精神病が脳機能の低下を引き起こす可能性について相関関係は直線的に見えると報告している。

1994年、薬物療法を受けた70歳以上の統合失調症患者の4分の3に、アルツハイマー病に関連する脳病変が認められることが判明した。(統合失調症に器質的な脳病変は見られない)

MRIが暴く神経遮断薬の怖すぎる真実

1994年、磁気共鳴画像技術(MRI)によって統合失調症の脳変異を特定する研究が行われる。神経遮断薬が基底核と視床の腫張、前頭葉の萎縮を引き起こすことが分かった。1998年、ペンシルバニア医療センターのラケル・ガーは基底核と視床の腫張が統合失調症の陽性症状、陰性症状の重症度増大を伴うと報告している。

(これらのMRI研究は神経遮断薬が治療対象である症状そのものを悪化させ、悪化が薬を開始後、約3年の間に現れることを明らかにした)

2005年、フィリップ・シーマンは、「遺伝子の突然変異、薬物乱用、脳損傷をはじめとして精神病にいたる経路が数多く存在することが示唆され、それらすべてドーパミン親和性の高いD2受容体を介して収束し、精神病症状を引き起こしている可能性がある」と報告している。

1989年、アイオワ大学精神科教授のナンシー・アンドレアセンは、統合失調症患者500人を対象に長期的な研究を開始した。2003年の研究報告によると、初回の診断時、患者の前頭葉は正常な対照群と比べてやや小さく、その後3年間で萎縮し続けたという。「現在使われている薬では症状の根幹をなす脳内の損傷プロセスを修復することができない」と述べている。

さらに初回診断時の5年後、患者の認知能力が顕著に悪化した。この悪化は、疾患発症後の脳容積の進行性の減少と関連性を示した。2008年、アンドレアセンはニューヨークタイムズの取材に対して、「投与された薬の量が多いほど、失われる組織も多くなる」と答えている。

(前頭葉の萎縮は統合失調症プロセスの一部かもしれないが、その後薬のせいでそのプロセスが悪化することが科学的に証明されたわけだ)

イェール大学のトーマス・マクグラシャンは、統合失調症に関する医学雑誌Schizophrenia Bulletinで、以下のような懸念を述べている。

神経遮断薬は患者を精神病院から解放した。しかしその結果、彼らから意欲や感情、生きる意味を奪ってしまった。緊急時に神経遮断薬は命を救うが、薬をやめればいっそう精神病に罹患しやすくなるし、続ければ障害が重くなる。

それでも倒されない神経遮断薬の神話

イリノイ大学のマーティン・ハロウは1975年から統合失調症の若年患者64人対象に長期的な研究を開始、15年後の転帰について2007年のJournal of Nervous and Mental Diseaseのなかで、以下のように結果を報告している。

治療開始2年目の時点で向精神薬非投与群は投与群と比べて全体評価尺度がわずかに程度であったが、30ヶ月を過ぎると非投与群が有意に改善し始める。5年目までに39%が回復期に入り、60%が就労に至る。一方の投与群は30ヶ月の間に悪化、5年目で回復期にあったのはわずか6%、ほとんど就労者は見られなかったこの転帰の相違はおよそ10年間続いている。

15年目の追跡調査で非投与群の40%が回復期にあり、就労していたのは半数だった。精神症状が見られたのは38%、一方の投与群で回復期にあったのはわずか5%、64%に活動期精神症状が見られた。以上の結論としてハロウはアメリカ政治医学会のプレゼンで「長期にわたり向精神病薬を服用していない統合失調症患者は、薬を使用した患者と比べ、全体的機能が優位に高かったと結論できる」と発表している。

投与群とに投与群の転帰に差が見え始めるのは二年目末から、明らかな違いが見え始めるのが四、五年後であることが分かった。通常なら薬をやめる患者は医療を離れるため、長期的転帰を追跡するのが難しかった。ハロウの調査では非投与群で大学教師や弁護士など高度な知的能力を必要とする職業に就いている患者もいた。

非投与群の長期的転帰が投与群のものよりもはるかによいことの理由についてハロウは「薬をやめたせいではなく、この集団にはより強い内面的な自意識があり、薬で症状が安定すると、この比較的優れた人間性のおかげで薬をやめる自信が得られるのではないか」と答えている。

さらに「薬をやめた患者の転帰のほうがよかったのではなく、むしろ最初に状態がよかった患者が、その後に薬をやめた」とも述べている。

その可能性もあるが、私は支持しない

神経遮断薬は統合失調症の急性期症状を改善させる効果がある。しかし、長期的転帰を改善させる効果があるという明確な根拠はない。むしろ長期的転帰を阻害する根拠はたくさんある。

薬の服用がドパミン作動経路を過敏にさせることや一定期間を過ぎると脳変異を引き起こすという客観的な証拠も揃っている。薬の服用がない患者の方が長期的転帰がよいこともNIMHやハロウの研究によって明らかにされている。

神経遮断薬が統合失調症を長期的に悪化させている、などという事実を研究者たちが期待していたとも思えない。むしろそうでない可能性を見出すため、研究しているかのように思える。だとすれば、彼らの研究にバイアスがあるとしても、薬が回復をもたらすという方向だろう。

ハロウの研究は長期的な視点で見て神経遮断薬が統合失調症を悪化させていることを突き止めた。ウィタカーはその最悪の可能性についてハロウに意見を求めている。ハロウは「その可能性もあるが、私は支持しない。副作用の可能性は誰もが認識している。単にその質問を避けようとしているわけではない。私はこの分野では数少ない、製薬企業から資金提供を受けていない研究者の一人である」と回答したという。

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子どもが統合失調症と診断されたら?

果たして神経遮断薬は薬なのか毒なのか?

妄想や過活動など急性期の症状を抑制することから、短期的な視点に立てば薬と言えなくもない。しかし、脳変異をともなう遅発性精神病を引き起こすリスクがあること、服用していない患者のほうがはるかに転帰がよいことなどから長い目で見れば、毒であるのも間違いない。

目先の利益ばかりを見ていると、あとで大きな損害を被ることになる。よく考えれば誰でも分かることだが、例えば、急がば回れ、木を見て森を見ず、の典型例のようにも見えてくる。

残念なことに、神経遮断薬以外、他の向精神薬でもまったく同じ構図のことが起きている。

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統合失調症と診断されるのはたいてい十代の少年少女である。彼らの多くは人間らしく扱われなかった経験を持っている。それは本人が人間らしく振る舞わなかったせいなのか、元をたどれば周囲が人間らしく扱わなかったせいなのか、背景の真実を明らかにすることは難しい。

鶏が先か卵が先かはどうでもよい。重要なのは本人が人間らしく振舞えていないこと、周囲が人間らしく扱っていないこと、この二点だ。

いずれにせよ、日常生活から隔離し、人間らしく扱うことで妄想や異常行動が治まり、人間らしくなるケースが少なくないことは、道徳療法が行われていた事実からも、長期的転帰に関するいくつかの研究からも間違いないのだろう。

しかし妄想を言うとか、異常行動を取る相手を道徳的に、人間らしく見ることは決して簡単ではない。とても根気のいることである。とくに我が子がそうなった場合、それを目の当たりにし、まともに向き合える親は少ないだろう。

そんなとき、やっかいな症状のみを取り去り、あなたの子どもを正気に戻す薬がある、という医師や薬の誘惑を無視できる親はまずいない。

しかし、あまりにも話がうま過ぎないだろうか?マーテンソンの表現で言えば、罠である。

ある統合失調症患者の父親はこう語っていた。

子どもが十代で統合失調症と診断され、25年間、神経遮断薬を服用し続けているという。しかし妄想や興奮が回復することはなかった。

40代になっても子どものような振る舞いをする息子について患者の父親はこう語っている。

こういう病気だから、仕方ないことなんです。(どこか自身に言い聞かせるような口調だった)

統合失調症が病気であり、神経遮断薬がその治療薬だと言うならば、25年も服用して治らないという事実を医療はどう説明するのだろう?(抗生物質を25年、飲んでいる人などいない)

薬で抑えなければもっとひどい症状が出る?ひどい症状をもたらしたのが神経遮断薬である、その可能性について医師に問うてみればよい。

おそらく目を見て答える医師はわずかである。

統合失調症と神経遮断薬を巡る40年のごたごたの結果、明らかになった事実のうちもっとも悲惨なのは、それが脳病変を引き起こし、本物の疾患をもたらす可能性があることだろう。

新たに生じた精神症状を抑えるのに神経遮断薬が有用なのは確かである。だとしても、これは明らかにマッチポンプの構図と変わらない。

(マッチポンプとは)自分で起こしたもめごとを鎮めてやると関係者にもちかけて報酬を得ること。出典:Weblio辞書

もちろん、可能性があるからと言って、確実に引き起こしているというのは言い過ぎである。しかし、ハッキリしないならしないなりに神経遮断薬が白か黒か、決着はつけるべきだろう。

不謹慎かもしれないが、ボクシングの試合に例えれば、決定的な勝敗を分けるノックダウンはない。精神医療がタオルを投げ入れるとか、神経遮断薬がギブアップすることもないだろう。

だったら判定によって白黒を決めるしかない。

その場合、研究者目線の判定は不要である。

なぜなら、その結果によって影響を受けるのはモノでもデータでも実験動物でもないからだ。振り回されるのは本人と家族の人生である。

大切な家族が統合失調症と診断されたとして、あなたは抗精神病薬を服用させるだろうか?

マーテンソンの言葉をもう一度、引用しよう。その上でどう判断するか、よく考えて欲しい。

「神経遮断薬の使用は罠であり、精神病を誘発する物質を脳内に埋め込むようなものである」

もしあなたの家族が統合失調症と診断された場合、突き詰めれば、以下の二択になるだろう。

ゴールが見えない、あるかどうかも分からない茨の道を選んで、家族を信じて向き合うのか、どんなにつらくても、惨めでも、家族を見限ることなく、本当の家族になる勇気を持つのか。

そんな面倒なことはやめて精神医療と製薬企業を信じ、神経遮断薬を服用させるのか、結果、家族の人生から喜びや意欲、生きがいを奪うことになったとしても、仕方がないと自分を言い聞かせるのか、よく考えて決めてもらいたい。

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