不安は病気なのか?抗不安薬ベンゾジアゼピンの歴史に学ぶ幸福の人生哲学

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どうして人は不安な気持ちになるのか

不安が病気であると初めて論じたのは、アメリカの神経外科医、ジョージ・ビアードだろう。

1869年、ビアードは心配や憂慮などの不安、それによる不眠や疲労が神経の衰弱であると提唱し、それに神経衰弱症という病名をつけた。

当時、神経衰弱症の治療薬として流通したのは、アヘンやコカイン、アルコールなどを配合した神経強壮剤である。ほか電気ベルトや電気マッサージのような電気機器も用いられた。

ツッコミどころはいくつもある。電気で不安は消せないし、アヘンやコカイン、アルコールによって消せるのは一時的な不安でしかない。

そもそも不安というのは病気なのだろうか?

不安というのは正常な感情である。例えば、預金残高が乏しくなったり、際就職先がなかなか見つからないとか、刃物を持った男が近寄ってきたとき安心しているのはむしろ異常である。

不安というのは危険を回避し、安全を確保するための動機づけであり、それがあらゆる人間に備わっているのは進化的な背景からである。

私たち、ホモ・サピエンスの進化が停止したのは少なくとも数万年前、狩猟採集時代である。

自然災害や飢餓、捕食者、多民族など、不安を感じる対象がいくらでもあった時代である。不安を感じにくい個体は不安を感じやすい個体と比較し、生きて子孫を残す確率が低かった。

私たちの祖先は例外なく後者、不安になりやすい個体であり、私たちもその形質を遺伝的に受け継いでいる。必要以上に不安がる、病的な不安があることは確かだろう。だからと言ってそれが症状で治療対象というのは極端がすぎる。

この前提を大きく覆し、不安は症状であって治すことができる、という社会的認知を促したのが、ベンゾジアゼピン系の抗不安薬である。

ベンゾジアゼピン抗不安薬

リーゼ(クロチアゼパム) 田辺三菱製薬

デパス(エチゾラム) 田辺三菱製薬

コレミナール(フルタゾラム) 沢井製薬

ワイパックス(ロラゼパム) ファイザー

ソラナックス(アルプラゾラム) ファイザー

レキソタン(プロマゼパム) 中外製薬

セルシン(ジアゼパム) 武田テバ薬品

セパゾン(クロキサゾラム) 第一三共

エリスパン(フルジアゼパム) 大日本住友製薬

メイラックス(ロフラゼブ酸エチル)明治製菓

ベンゾジアゼピン系抗不安薬は催眠作用,抗不安作用,筋弛緩作用,抗けいれん作用という四つの作用を持っている。即効性があり、症状がひどいときに服用する頓服として処方される。

不安障害やパニック性障害、強迫性障害など不安がメインの精神障害はもちろん、うつ病や統合失調症の患者にも処方されることが多い。

これら抗不安薬服用の是非について、医師が教えない抗精神病薬の歴史から考えてみよう。

トラが子猫のように大人しくなる薬

ベンゾジアゼピン系抗不安薬が誕生する以前、不安やそれによる不眠に対抗する薬と言えば、バルビツール酸系の睡眠剤しかなかった。

1902年、エミール・フィッシャーがバルビツールを発見、中枢神経系に対する鎮静効果から睡眠剤として用いられるようになる。しかし、高い耐性と依存性から死亡事故が増加、自殺に使われることも多くあり、マリリン・モンローの死もバルビツール酸系による中毒死だった。

いくら不安で眠れないからと言って命を賭けることはできない。この危険な睡眠剤に代わるものとして安全な抗不安薬が求められていた。最初のベンゾジアゼピン系抗不安薬の成分は殺菌剤、注目されたのがその筋弛緩効果である。

1940年代、ブリティッシュ・ドラッグハウスの研究員、フランク・バーガーは業務用殺菌剤の成分、メフェネシンに弛緩麻痺効果があることを発見する。骨格筋が麻痺しても心拍など自律機能が害されないことから、少量の使用で抗不安や鎮静の効果をもたらす可能性を見出す。

1947年、フランク・バーガーは渡米、ウォレス研究所で持続時間がメフェネシンの8倍あるメプロバメートを合成することに成功、バーガーは「メプロバメートを投与された猿は凶暴さが消えて、大人しくなった」と記している。

1952年に処方が開始された神経遮断薬、クロルプロマジンがメジャー・トランキライザーと呼ばれたのに対し、メプロバメートはマイナー・トランキライザー(弱い精神安定剤)と呼ばれた。1955年、ウォレス研究所はメプロバメートをミルタウンの商品名で発売を開始する。

攻撃性緩和、痛み鈍化などメプロバメートと同様の作用があるものとして化学者のレオ・スターンバックがクロルジアゼポキシドの鎮静効果に着目する。「トラやライオンがまるで子猫のようになった」と記されている。クロルジアゼポキシドは1960年、ホフマン・ラ・ロシュからリブリウムの商品名で発売が開始される。

サイエンスニューレターは、マイナートランキライザーの効果について「あなたをめがけて疾走してくる車を見て恐怖を感じるだろうが、走って逃げることはできない」と記している。

忙しい文化人の不安を癒す夢のクスリ

1955年に発売されたミルタウンの効果についてタイムは「入院中の精神病患者よりもドラッグストアに来店する神経症患者向けの薬」と、チェンジング・タイムズは「不安や心配がすぐに吹き飛ぶ幸せの錠剤」と、リーダーズ・ダイジェストは「錠剤になった健康サウナ」と、

コンシューマーレポートは「感覚の喪失や鈍化は起こらず、習慣性もない。筋肉をリラックスさせ心を落ち着かせ、人生を楽しむ新しい力を与える」と、いずれも高い評価をしている。

コメディアンのミルトン・バールは「ファーストネームをミルトンからミルタウンに変更してもよい」と語っている。ウォレス研究所はミルタウンの効果を表現するオブジェの製作をサルバドール・ダリに3.5万ドルで依頼している。タイム誌はそのオブジェについて「ミルタウンでNirvana(涅槃・悟り)へ」と表現している。

1960年、ホフマン・ラ・ロシュはリブリウムを発売、中枢系の鎮静や催眠作用とは別の不安の緩和への最大のステップと宣伝されている。

さらに「気分を正常化する薬であり、不安、緊張、抑うつ、強迫神経症の兆候による障害のある患者に即効性のある新しい神経化学的治療を提供する」と治療への有効性を報じている。

1950年代後半、これらトランキライザーは日本でも販売開始、メプロバメートはアトラキシンという商品名、クロルジアゼポキシドはバランス、コンロールの商品名で発売される。

それぞれノイローゼや不眠症、肩こりに効くとし、以下のように宣伝され、ヒットしている。

アトラキシン(メプロバメート)

  • 文化人病・都会人病の新しい薬
  • 日曜日を買う薬
  • 奥様は多忙
  • 赤ちゃんの夜泣きに

バランス(クロルジアゼポキシド)

  • ノイローゼ 不眠に!
  • バリバリ 仕事!

コントール(クロルジアゼポキシド)

  • 気を楽にするクスリ
  • 気苦労の多い奥さま!

フランク・バーガーは、メプロバメート(ミルタウン)が持つ高い効果性についてこう語っている。トランキライザーは、不安が精神に及ぼす破壊的影響を和らげることにより、既存の才能をより効果的、協調的に活用する道を開く。

二週間限定?奇跡の薬が効かない薬に

1974年、ハーバード大学医学部のデビッド・グリーンブラットとリチャード・シェイダーはミルタウンに関する文献をレビュー。臨床試験26件のうち、ミルタウンの抗不安効果についてプラセボと有意な差を示せたものがわずか5件であることを報告し、「医師の薬剤選択パターンが、いかに科学的証拠以外の要因に左右されうるか示すものだ」とコメントしている。

ホワイトハウス薬物政策局と国立薬物乱用研究所は、「ベンゾジアゼピンの睡眠促進の効果は二週間以上続かない」との結論下している。

1978年、ニューヨーク州アルバニー医科大学のケネス・ソロモンがベンゾジアゼピンの二重盲検試験78件をレビュー、プラセボとの優位差を示せたのは44件であることを報告した。

1983年、ニューヨーク、マウントサイナイ医科大学のアーサー・シャピロは、224人を対象にベンゾジアゼピンの抗不安効果を検証、プラセボとの有意差を示せたのは服用一週間まで、二週目末時点で有意差は見られず、六週目ではプラセボのほうがわずかに経過が良好だった。

「我々の意見として、良質な臨床治験でベンゾジアゼピンの有意な抗不安作用が一貫して示されることはありそうにない」と述べている。

薬物乱用研究所の研究者、カール・エシグは、抗不安薬に「身体的依存症を引き起こす可能さがある」と述べている。サイエンスニュースは、ベンゾジアゼピンに「中毒の恐れがある」と報じている。タイムは「多くの医師がミルタウンへの幻滅を強くしている」と報じている。

次第に明らかになる抗不安薬の依存性

1975年、アメリカ司法省はミルタウンなどベンゾジアゼピン系の抗不安薬について「規制物質法スケジュールⅣ薬物」に分類するよう要請する。雑誌、ヴォーグは「ヘロインよりもはるかに悪質な中毒を招く恐れがある」と報じる。

1976年、ニューヨークタイムズはベンゾジアゼピン系抗不安薬、バリウムについて以下のように警告を報じている。「効果より弊害の方が多いとか、大部分の患者に対しあらゆる効果を否定しさえする論者もいる。安全と謳っているが、実はそれにはほど遠く、恐ろしく危険な中毒性があり、常用者に死をもたらす直接的な原因になりかねないと警告を発するものもいる」

第38代大統領ジェラルド・フォードの妻、ベティ・フォードはベンゾジアゼピンの服用者であり、1978年に薬物厚生施設に入所、担当医のジョセフ・パーシュは抗不安薬の乱用について「アメリカ最大の健康問題」と述べている。

1979年、上院議員のエドワード・ケネディはベンゾジアゼピンの危険性に関し公聴会を開催し、「治療と回復が至って難しい依存性と中毒性という悪夢をもたらした」と発表している。

British Medical Journalの論説は「ベンゾジアゼピンが薬物依存を引き起こすと判明した以上、この薬の使用をいっそう厳密に管理、ひいては禁止すべきではないか」と書いている。

飲めば飲むほど不安になる抗不安薬?

1976年、バレー・マレツキーとジェームズ・コッターは、ベンゾジアゼピンを中止後の患者が極端な不安を訴えたことを報告している。

1978年、ペンシルバニア州立大学の医師がベンゾジアゼピン中止後の患者に、基準値を上回る不安の増大が見られることを報告している。

精神医学研究所、マルコム・レイダーは「中断中に不安が大幅に高まり、数人の患者ではパニックの域に達した。患者は一般に、息苦しさ、口内乾燥、ほてりと寒気、足の震えといった不安の身体症状を経験した」と報告している。

薬物離脱専門病院を経営するヘザー・アシュトンはベンゾジアゼピン中止後の患者に見られる様々な症状をまとめている。極度の不安以外にも不眠、痙攣、頭痛、目のかすみ、耳鳴り、聴覚過敏、身体に虫が這う感じ、悪夢、幻覚、極度の抑うつ、離人感、非現実感などが挙げられた。「ベンゾジアゼピン離脱は重度の疾患であることが極めて明らかに示される」と述べた。

加えてアシュトンは「離脱症状は薬の服用期間や強度、減量速度に左右される。長期的に服用していた患者は、減量に一年以上かかることもあり、長期的な離脱症候群に陥る患者もいる。彼らはベンゾジアゼピンを中断したあと、何ヶ月も不安が高じた状態が続く」と述べている。

さらに一部の患者の離脱症状が完全に回復しないことについてマルコム・レイダーは、「どういうわけか脳内に変化が生じている。長期的な服用を止めた場合でも、全員が正常な状態に回復するとは言えない」とコメントしている。

抗不安薬はGABA抑制機能を破壊する

1977年、ベンゾジアゼピンが脳内のγアミノ酪酸(GABA)に影響を与えることが発見される。GABAはニューロンの活動を抑制する神経伝達物質であり、GABAの分泌は神経活動の速度低下、もしくは一定時間の活動停止をもたらす。ベンゾジアゼピンにはGABA受容体と結合し、中枢神経系の抑制作用を増幅する作用がある。

人の身体構造は恒常性を維持する機能があり、外的刺激の影響に対し、それを打ち消すような内的反応を起こす。ベンゾジアゼピンを投与された場合、正常な神経伝達を回復させるため、GABAの分泌量は減り、GABA受容体の密度も減少する。ベンゾジアゼピンの長期服用によってもたらされるのは、抑制機能の故障である。

アシュトンは、GABAによる神経伝達抑制機能の故障、それによる過活動によって、不安や不眠、皮膚の不快感、妄想、離人感、非現実感、けいれんなど、ベンゾジアゼピンの離脱症状の多くを説明することができると述べている。

さらにアシュトンは、ベンゾジアゼピンの長期服用者の離脱症状が改善しないことについて、GABA受容体の密度が正常化しないために起こるのではないかと述べている。さらにベンゾジアゼピンの長期服用は「ニューロンの構造的損傷を引き起こす恐れがある」とも述べている。

また「多くの患者はベンゾジアゼピンを継続して使用しているにも関わらず、長期的に不安症が次第に悪化しており、パニック発作と広場恐怖症が新たに現れる可能性がある 」という。

ベンゾジアゼピンによる本物の脳疾患

1976年、テネシー大学のデビッド・ノットは以下のように述べている。私は、バリウム、リブリウム及びその他同クラスの薬剤は、脳にダメージを引き起こすと確信している。これまでこの種の薬の使用が原因と考えられる大脳皮質のダメージを目にしてきた。私はこのダメージが恒久的なものではないかと思い始めている。

1991年、Social Science & Medicineは「精神運動機能と認知機能がともに損なわれる恐れがあり、ベンゾジアゼピン類、すべてに共通する作用として健忘が生じる」と報じている。

2004年、オーストラリアの研究グループは関連文献を検討、「ベンゾジアゼピン長期服用者は対照群と比べ、認知機能の全領域にで一貫して機能低下が大きく、その障害の程度は中から重度である」という。また「ベンゾジアゼピンの摂取量、容量が多く、服用期間が長いほど、障害のリスクも高まる」とも述べている。

2007年、フランスでベンゾジアゼピン長期服用者4,425人を対象に調査が行われた。報告によると「長期服用者の75%に顕著な疾患または極度の疾患が認められ、彼らの大多数が、大うつ病エピソードと全般性不安障害をはしめとする、しばしば深刻な重症度と顕著な能力障害をともなう有意な症状を示した」という。

人生を狂わせるベンゾジアゼピンの罠

1991年、ペンシルバニア大学のカール・リッケルスは、ベンゾジアゼピンの服用中止を試みた不安症の患者集団について、ベンゾジアゼピンをやめられた患者は、やめられなかった患者より有意に良好であることを報告している。

リッケルスによると、長期服用者がベンゾジアゼピンを止めると、注意力が高まり、不安が軽減してよりリラックスできるようになり、この変化に伴って精神運動機能も改善したという。

1983年、WHOは、ベンゾジアゼピン長期服用者における「身辺処理と社会的関わりの顕著の悪化」を指摘している。長期服用者は「最終的に対処スキルが低下する」と報告している。

バリウムを製造するロシュの資金提供で行われたミシガン大学の研究によると、ベンゾジアゼピンの服用は「生活の質の低下、仕事と私生活における生産性低下、社会的支援の低下、内的統制感の欠如の認識、自覚的な健康低下、高度なストレスをともなう」と報告している。

アシュトンは長期服用者は倦怠感、体調不良、神経症的傾向のスコア上昇をもたるすことを報告、「ベンゾジアゼピンは雇用喪失、失業、病気による労働損失の一員になる」と述べた。

2002年、メイン州成人精神保健部の担当部長のステバン・グレシットは、ベンゾジアゼピン研究グループを結成する。グループは「いかなる精神症状に対しても、ベンゾジアゼピンの長期使用を支持する証拠は存在しない」とし、さらに「医学的問題と精神保健上の問題をともに悪化させる可能性がある」と発表している。

未だ消えないベンゾジアゼピンの被害

2002年、カリフォルニア大学、精神薬理学者のスティーブン・シュタールは「誰も公言しないが、ベンゾジアゼピンは今も不安障害の主な治療法である」という題名の論文を発表する。

アメリカ国内のベンゾジアゼピン年間処方件数は1975年の1億300万件から、1980年は7100万件と大幅に減少、1981年、ザナックスの発売以降の大幅減はなく、2002年は6900万件、2007年は8300万件とむしろ増加している。

1970年代以降、ベンゾジアゼピンの危険性に対する認知は広まった。それでも処方数は減っていない。以下はアメリカ国内、ベンゾジアゼピンの過量服薬による自殺者数の推移である。

アメリカ保険福祉省は、病院や外来などの利用回数を患者ケア数という指標で管理している。1955年の精神科患者ケア数は166万件、1875年で686万件とおよそ4倍にも増えている。

アメリカ会計検査院、2006年の報告書によると、SSI(傷害保険)とSSDI(所得保障)を受給している若年成人(18〜26歳)のうち、8%が不安障害と診断されていた。この割合を全年齢層に当てはめた場合、不安障害で社会保障を受けている成人の数は30万人を超えることになる。

ベンゾジアゼピン大量消費国、日本

ベンゾジアゼピンの服用による健康被害は、アメリカよりも日本の方がはるかに深刻である。2012年の読売新聞はこのように報じている。

「抗不安薬依存 深刻に、医師が漫然処方/使用量 アメリカの6倍」欧米では、治療指針で処方期間を4週間以内とするなど、早くから対策が講じられた。 英国ではベンゾ系薬剤をやめるための専門施設もある。 ところが日本では、多くの精神科医や内科医が「飲み続けても安全」と、 漫然と使い続けた。国連の国際麻薬統制委員会の2010年報告では、 日本はベンゾ系睡眠薬の使用量が突出して多く、 同一人口当たりの使用量は米国の約6倍だ。 10年以上の服用者も多く、常用量依存患者は相当数に上ると見られる。(読売新聞 2012.11.20)

2010年、国際麻薬統制委員会は、日本におけるベンゾジアゼピン系薬剤消費量の多さに対し「不適切な処方パターンに起因する乱用が反映されたものと思われる」と報告している。

厚生労働省は副作用に関する報告情報を分析、薬物依存に関連する事象報告における上位5品目のうち4品目がベンゾジアゼピン系だった。

2017年、週刊現代のインタビューに対し、松田医院和漢堂、松田史彦はこう述べている。(欧米でベンゾジアゼピンの危険性が認知されていることに対し)日本ではそうした弊害についての情報が出回らず、患者も医者も危険性について認識していなかった。その結果、ベンゾジアゼピンの処方量は日本が世界トップクラスであるという異常な事態になっていたのです。

ベンゾジアゼピンの危険性について知らない精神科医はいない。しかしベンゾジアゼピンは内科などでもよく処方されるものであり、危険性を認知していない他科の医師が気軽に処方してきたことが上記の結果につながったのだろう。

同紙のインタビューに対し、埼玉医科大学病院、上條吉人は以下のように答えている。うがった見方をすれば、患者さんが催眠鎮静剤によって依存状態になれば、一生医療機関に通い続けることになる。これが、医者にとっての固定資産になっている面も否めません。実際、私が催眠鎮静剤の危険性をテーマに講演をしても、依存して何が悪いという態度の医者もいます。

中央社会保険医療協議会の総会で、一種類処方の上位20位のうち17種類、三種類処方の上位15位すべてがベンゾジアゼピンであり、精神科で処方されたレセプトが35%、残りは内科など他科の処方であることが明らかにされた。

2017年4月18日、厚生労働省の医薬品・医療機器等安全性情報によると、ベンゾジアゼピン系抗不安薬を含む38種類の向精神薬について副作用の記述が以下のように改定されている。

連用により薬物依存を生じることがあるので、漫然とした 継続投与による長期使用を避けること。本剤の投与を継続 する場合には、治療上の必要性を十分に検討すること(「重大な副作用」の項参照)。出典:セルシン(ジアゼパム)添付文書 2.重要な基本的注意。

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